いかたけの備忘録

忘れっぽい

クズに2種類あるかもしれない

3/3(土)に箱文庫に行った。

いつも10人ぐらいいるけど今回は5人だった。
読んだ本が村上春樹の「国境の南、太陽の西」って言う本だった。
村上春樹、ニュースで1Q84が売れてるって言われてたのと、「アフターダーク」って言う本のタイトルがあって、アジカンの曲で同じ名前のがあるぐらいしか知らなかった。
売れてる作家なのでたぶん読みやすいんだろうと思っ手炊けど読むのつらかった。読むのつらい理由は簡単で、主人公がリア充だからだった。1/3ぐらい読んで、高3の時に彼女の従姉とズッコンバッコンしまくってた、みたいな話出てきてからつらかった。にこの話は基本的に、リア充の主人公が人とふれあって、傷つけてしまって「僕はダメ人間だ」って思うって言うのが何回も出てくる。
でも主人公は社会的に見たら大成功してて(青山のバーの経営者で、外車2台持ち、嫁の父親は建設業者の社長)、全く感情移入できなかった。ただ情景の描写はすごく丁寧なので頭の中で描くのは苦労しなかった(主軸の年代設定が'60年代から'88ということを多少考慮しないといけないけど)。感覚的にはリア充が主人公のドラマ見てるみたいな感じだった(最近ドラマ見てないけど)。
この話が受け入れられてると言うことは、世間にいっぱいいるリア充の皆さんは「僕は人を傷つけてしまったクズだ」見たいに考えているのかも知れない。
私は自分のことをクズだと思っているけれど、この人たちのクズとはクズの感覚が違うと思った。「国境の南、太陽の西」の主人公はいろいろ行動を起こして、その結果として周りの人を傷つけてしまうタイプのクズだと思う。私の方はいろいろ考えて、その結果としてなにもしないタイプのクズで、同じクズでも方向性が違うと思った。
自分とは違うタイプでクズに思えない人がクズだと言ってるのに違和感があったから、読むの進まなかった気もする。
今後、村上春樹を読むことは無いと思うけど違うタイプのクズがいることがわかって良かったと思う。箱文庫が無かったら読まなかったので、良かったと思う。

国境の南、太陽の西 (講談社文庫)

国境の南、太陽の西 (講談社文庫)