いかたけの備忘録

忘れっぽい

 

パーソナルソフトウェアプロセス入門

パーソナルソフトウェアプロセス入門

 

 ジョブから満足を得る1つの方法は、地位や権力を持つことである。条約になったり、重要なサービスの担当になることで、これが得られる。権力と地位は、大金持ちになる、大きな会社で働く、すてきな車を運転するなどのように間接的でもある。これらは、ひとかどの人間に”なる”こととすべて関係している。

 地位に悪いことは何も無いが、一時的である。ある期間重要な職務を維持することは出来るが、遅かれ早かれ、降りなければならない。地位を失うのは危機となる。初めて重要な職務を失うと、打ちのめされてしまう人がいる。職務の重要性と人間としての重要性は混同しやすい。

 降格によってうちひしがれたマネージャを知っている。彼らは、重要人物としての自分自身のイメージを形成してきた。重要な職務を維持している間は、みんなが重要人物として扱ってくれた。しかし、その職務を失ったとたん、その他大勢としてしか取り扱われなくなった。誰も彼らのいったことを気にかけなくなり、特別な扱いを受けなくなった。炭のオフィスを失い、秘書が付かなくなった。これは大変なショックで、人によっては神経衰弱になったり、心臓発作を起こしたり、家庭内不和を引き起こしたりする。彼らの報酬は地位だったが、それが無くなってしまった。

 必要なのは、自分の欲するものが何かを決定することである。あらかじめ考えておくこと。最後に退職するとき、どのようであれば満足できる人生なのか。あなたが行った仕事は、地位よりもずっと価値があると思う。

 しかし、どれを作成するにしても、品質が鍵となる。いい加減な作業からは、ほとんど満足を得られない。どういうわけか、誰も気が付かない場合でも、いいかげんなジョブをしたことは自分でわかる。すると、仕事に対する誇りは打ち砕かれ、人生の満足感は限られてしまう。

 品質の高い作業を行っている場合、誇りを持てる。誰も気が付かなくても、第1級の仕事をしたことは自分でわかり、ベストを尽くしたことに満足する。驚くことに、品質の高い作業は知られてくる。時間が掛かるかもしれないが、いずれ品質の高い作業は認められる。

 パーソナルソフトウェア工学っていうのが流行ってる。流行ってるって言うのはたぶんインターネット系の業界では流行って無くて、第2次産業に近いソフトウェアで流行ってると思う。私も会社の研修でこの本を読んだ。個人の作業に掛かった時間、生産量、欠陥とかを細かく計測して、徐々に精度を上げていって計画を立て用みたいな内容だった。インターネットの会社でやってるようなギークの人が居合い切りみたいにするのでは無くて、集団の中の一人としてどうやって行けば良いか内容だった。そういう内容だから、第2次産業の人に受け入れられやすいし、神業とか職人芸とか達人とかになれない人でもある程度はどうにか出来るみたいなところがある。インターネットの会社の人だと、この本に書いてあることとか。やってられるかという感じだと思うけど、そういう業界でない人は読んでみるとおもしろいかもしれない。引用したところは、本の最後の章にあたる20章で、19章までは計画、測定、分析、計画、測定、分析みたいな感じだけど、この章だけいきなり読み物っぽくなってる。地位を追い求めるよりも地道に品質を高めていこうということが書かれていて印象深かったので、掲載しました。

 

 

オチに使ってすみませんでした (id:sixeight)