2018年下半期に読んだ本を振り返ります。なお、当方では大変厳しい日々が続いております。
上半期はこちらです。
いきなり辛気くさい。反出生主義っぽい意見がたくさん書かれている本です。上半期に読んだ「生まれてこない方が良かった―存在してしまうことの害悪」(デイヴィッドベネター)が反出生主義を論理的に組み立てていくのに対して、シオランさんは短い言葉で端的に断言していくようなスタイルです。細かく区切っても読みやすいので、枕元に置いて寝る前に読むとかそういう感じで読んでいけます。読んでいて興奮するようなことは書かれていないので、寝る前の読書に最適です。
ヒトラーの時の内閣で会議(閣議)とかほとんどして無くて、ある大臣とヒトラーとの個別連絡だけやってる話があって、そりゃ連携とれませんよね。といった感想です。。振り返っていると2年に1冊ぐらいドイツの本を読んでいるっぽいが、理由はあまり判っていません。
会社でISO9001に対応するためのことを片手間でやっており、片手間にしては大変で余りにつらい、どうしてこういったものがあるのか、なぜ対応しなければならないのか、といった気持ちがあり、理解するために読みました。必要性は判ったけれど良い感じにやっていく方法や副作用と言ったことは判らないので、勉強が必要です。
面白かった。結城浩さんは会話を挟んで理解させるように仕向けるのが上手だと思います。個人的には剰余の話が面白かった。お正月が暇な人は読むと良い思います。結城浩さんの本だ~と思って買った後にルール90だ~と思ってもう1冊買ってしまった。1冊は人にあげました。
事情があって簿記とか会計を勉強した方が良いといった風向きがあり読みました。会計学入門は簿記の背景から説明してくれるので良かったです。あと改版によって制度変更に対してもフォローされているので心強い感じがあります。
借りた。ASIAN KUNG-FU GENERATIONのボーカルの人が自前でスタジオを作るために悪戦苦闘する話が書いてある。他のエッセイとかでは政治的なことを結構書いているらしい(それが悪いことだとは全く思いません。)のですが、本書にはそういったものはありませんでした。ゴキジェットの話とかが書いてあります。
裏世界ピクニック ふたりの怪異探検ファイル (ハヤカワ文庫JA)
- 作者: 宮澤伊織,shirakaba
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2017/02/23
- メディア: 文庫
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裏世界ピクニック2 果ての浜辺のリゾートナイト(ハヤカワ文庫JA)
- 作者: 宮澤伊織,shirakaba
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2017/10/19
- メディア: 文庫
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今年一番ヤバかった。女の女に対する執着がすごい。あと、ネット怪談とか都市伝説の話がベースにあるのでオバケが出てきて怖い。女の女に対する感情とオバケの両方に対しての"怖いもの見たさ"みたいなものを感じるために読んでいる。読む前は緊張する。読む間は息を殺している。
神々の歩法 -Sogen SF Short Story Prize Edition- 創元SF短編賞受賞作
- 作者: 宮澤伊織
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2015/06/29
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裏ピの宮澤伊織さんの本を2冊読みました。そいねドリーマーはこの世界とは異なる裏側の世界として眠りの世界があって、そこに住む獣からの介入を防ぐといった、魔法少女モノみたいな感じです。ラストはどう解釈したら良いのかよくわかりませんでした。幸せになってくれ。
神々の歩法は百合では無く、異種との接触を描いたSFといった感じで面白かったです。
天駆せよ法勝寺-Sogen SF Short Story Prize Edition- 創元SF短編賞受賞作
- 作者: 八島游舷
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2018/06/29
- メディア: Kindle版
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仏教SF。恒星間移動とかSFっぽいことが仏教要素で再構築されているといった感じです。ストーリー展開にも陰謀あり葛藤ありで整っていて読みやすかったです。タイトルで引き込んできて、ちゃんと読ませるようになっていてすごい。
久しぶりに円城塔を読みました。ライフゲームやったりインベーダーやったりするところと犬神家のところとが特に良かったです。印刷物として作るのは大変そう。後藤さんのこととかもいきなりカラーになってたりしましたが、今回はいきなりルビが独白してたりして遊んでました。