いかたけの備忘録

忘れっぽい

読書感想文「あなたを陰謀論者にする言葉」

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タイトルに「言葉」とあるように、様々なキーワードとオカルト・陰謀論の関わりを紐解いていく、という著作です。序盤はヒッピームーブメントに始まり、大体の起点になっている神智学あたりからを触れて、歴史を何度も往復しながら癒やし・スピリチュアル・新興宗教自己啓発(コーチングも含む)・ヨガ・瞑想(マインドフルネス)あたりとのつながりを解説していく、という内容です。

 

経緯や濃度に違いはあれど、普段から知っている物事が、以外とオカルト・陰謀論に繋がっている事を知ったり、また事例を学ぶことで新たな事例に対する嗅覚というか免疫のようなものができるようになるかも知れないです。

陰謀論に関係する本では個別事例を詳しく掘っていく本が多い印象で、この本のように歴史的経緯から解説する本は読んだことがなかったので、大変勉強になりました。

少し残念なことは、謎の伏せ字がチラホラ見受けられたところです。トム・クルーズが入信してるといわれる、サイエントロジーが「S」と記載されていたり、EM菌の関連で知られるバクチャーが「B」と記載されていたりしました。何かに対する配慮なのでしょうか。

 

取り上げられている事例は、カルト宗教、マルチ商法といった現実社会に存在しているけど、ちょっとしたきっかけでハマってしまう隘路のような事柄が多くありました。これは著者の取材対象がオカルトや陰謀論の他に、悪徳商法なども含んでいることによると思います。

一方でQアノンのように、表の社会に大いに関わってくる事例も増えており*1、そのあたりとの付き合い方というか、さばき方というかを、今後考えていかなければならないんだろうなと思います。

本書は歴史の裏面的にオカルト・陰謀論を解説していますが、ヒッピーがベトナム反戦や68年闘争に関連する運動であったことなども考えると、オカルト・陰謀論が歴史のオモテ面に与えた影響についても改札された本を読んでみたいですね。(書く人は大変そうですが…)

*1:本邦でいうと、参政党のような

読書感想文「戦争における「人殺し」の心理学」

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大雑把にまとめると下記の通り。

  1. 人間は人間を殺すことに嫌悪感・罪悪感を抱く。
  2. これを解消するためには、殺傷対象から距離をとることが必要となる。
  3. 距離とは物理的な距離もあるし、社会的な距離もある。
  4. 歩兵が行う、顔と顔の見える距離が物理的な距離が近い戦闘であり、爆撃・砲撃(艦砲によるものも含む)は物理的な距離が遠い戦闘である。
  5. 社会的な距離は、殺傷対象を「同じ人間」と思わないようにすることで、離すことができる。相手を侮蔑する語で呼ぶことなどがそれにあたる。
  6. 近距離での殺傷に対する嫌悪感・罪悪感から、発砲を控えたりする例が多く、WW2の頃までは2割ぐらいの兵士しか実際に発砲していない。
  7. 訓練を工夫することで近距離での殺傷が可能になる。標的をなるべく人間のようにし、命令があれば考える間もなく引き金を引けるように、訓練する。
  8. この、パブロフの犬の条件付けのように訓練するプログラムの効果により、ベトナム戦争では9割程度まで発砲率を上昇させることができた。
  9. しかし、これは同時に多く(100万人レベル)の復員兵がPTSDになる原因ともなった。
  10. また、復員兵に対するバッシング、国家によるサポートの薄さといった要因により、復員兵が社会から断絶され、PTSDから各種の依存症や家庭内不和、自殺などを発生させる要因となった。

ただ、6.の項目に対しては、本当に調査したの?という疑義が呈されています。

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500ページ以上の本なので、上記以外にも様々な検証が記載されています。

兵士の心理状態を読み解くために、様々な戦場で数多の兵士たちが書いた手記や、戦後のインタビューなどが引用されており、読むだけで中々厳しい気持ちになってしまう。読むスピードとしては1日50ページぐらいにしておくのが良さそう。

元になった本が20年から30年ぐらい前に書かれた内容なので、現在の心理学で捉え直したら、アップデートされるところがあるのかは気になるところです。

9月後半の睡眠

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ここのところは、睡眠が安定している。厳しい自制心を持って「金曜日の仕事が終わった後に、ウワーッと酒を飲んで気を失う」ことを止めて、概ね1リットル、350ml缶を3本程度でストップして寝るようにした。酒を飲んでいるときに、深酒の結果、土曜日が使い物にならなくなったときのことを思い出して、これ以上飲まないようにと制御している。結果として土曜日は大体6~7時ぐらいには起きることができて、勉強したり、なんやかんやして過ごす。

土曜の夜も1リットル飲酒でストップして、日中の作業によって適度な疲労を得て寝るので、それなりによく眠れる。結果として日曜日も悪くない体調で過ごしている。

深酒をすると、寝に入る時間が遅くなり、寝る時間が長くなるので、起きる時間が遅くなり全てが台無しになってしまう。

ただ、ある程度酒が入っているとスッっと入眠できる*1のは助かる。酒をちょっと飲んだらスッっと入眠できるのであれば、養命酒を飲んだら快適に眠れるのでは?という気がしたので、数日試しています。

*1:酒が入っていなくてもスッっと入眠できて欲しいのは、それはそう。

睡眠

大体、金曜日の仕事が終わった後に、ウワーッと酒を飲んで気を失って、土曜日の昼まで寝ている。で、夕方ぐらいまで起きているけど寝転がっていて、何もしていない。土曜日は夕ご飯だけ食べて、また酒を飲んで寝る。最近は仕事が忙しくなってきて、日曜日に仕事に行ってる。

大体、日曜日の夜から月曜日の朝にかけての睡眠が失敗しがちで、寝る体勢に入ってから1時間以上眠れない。で、月曜日の日中に眠くなってしまいがちで、少し困っている。

なんとなく週内で睡眠リズムを取り戻して、休日で台無しにしている。ストレス解消手段として、安易に酒に頼り過ぎな気がする。そうは言っても、酒より簡単なストレス解消手段が周辺に見当たらないのも確かである。スマートウォッチのアプリが瞑想を勧めてくれて、やってるけど効いている感覚は無い。

健康診断

健康診断だった。35歳以上になると胃のX線検査が受診できるようになる。バリウムを飲む前に、胃を膨らませる為に発泡剤を飲みますが、飲んだ後にゲップを我慢する必要があり、大変。ただ、ちょっとずつ慣れてきたのか、今年は割と我慢するのが楽だった。

バリウムでアレルギー症状が出たり、数日にわたって便秘になる人は胃のX線検査のキャンセルする事もできるけど、お腹が重くなる程度で済んでいるので、毎年検査している。

せっかくだから検査できる項目は多い方がおトクという貧乏性が発揮されている。

ネッククーラー

クールネックリングという名前だった。クールネックリングが商品名で一般的な名称がネッククーラーなのかな。ウォシュレットが商品名でシャワートイレが一般名、みたいな。

ネッククーラーで調べると、ファンがついていて風で冷やす、首掛け型扇風機とでもいうものと、28℃あたりで融解する物質を用いたもの、ペルチェ素子を用いたものなどがある。ネックウォーマーだと首に巻く布製のものだけど、ネッククーラーは単語の中のバリエーションが幅広い。

今回もらったのは、28℃あたりで融解する物質を用いたネッククーラーです。

28℃で融解するので、なんとなくほんのり冷たい、といった印象で、冷たいとまでいかない、なまぬるいというか、そういう感じ。めちゃくちゃ快適になるということはない。 

説明書には冷凍庫で冷やすように書かれていたけど、冷蔵庫の方が良いと思う。冷凍庫だと、取り出した直後は0℃以下まで下がっていると思われるので、冷凍庫から取り出して、すぐ使うと結露した水分が首の周りに発生することになる。

去年か一昨年はハンディ扇風機を献血でもらい、今年はネッククーラーを献血でもらった。あまり自分から買わないものを献血で入手して、生活が変わっていく。

どうする家康ドラマ館3つ行った。

7/24の週が丸々お休み*1で、せっかくなので旅行に行く事にした。

大河ドラマ「どうする家康」の関連でドラマ館があり、去年の「鎌倉殿の13人」のドラマ館が良かったので、行ってみる事にした。

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徳川家康さんが色々なところを転々として活躍していた人なので、ドラマ館が3つある。西から岡崎、浜松、静岡とあり、それぞれ展示内容も異なる*2。これらの街も徳川家康さん関連で街ごとにキャッチフレーズを付けている。

  • 岡崎:家康が生まれた街(生誕の街、最初の本拠地)
  • 浜松:家康が出世した街(出世する段階での本拠地)
  • 静岡:家康が愛した街(駿府。幼少期を過ごし、江戸から移ってきて最期まで住んでいた街)

旅行の日程としては7/23に中京競馬場中京記念を観て、桶狭間の史跡を観る。7/24にAM岡崎、PM浜松として浜松に宿泊。7/25に静岡。という感じ。

7/23

新幹線で名古屋まで行って、名鉄中京競馬場前駅に行く。駅の名前が分かりやすくて良い。乗換検索アプリとかGoogleマップだと1回乗り換える感じだったけど「本日は中京競馬前駅にも停まります」とのことでスッと到着した。大体徒歩で10分ぐらい歩くと競馬場。

中京競馬場は今年で70周年の記念の年で、その日のメインレース中京記念も70回記念。馬券が記念仕様になっていて、かっこいい。そういえば外れ馬券を捨てちゃったけど、1枚ぐらい置いといても良かったな。

2023年中京3回8日8レース11番アンフィニドールの勝馬投票券(複勝)

馬券的にはトントンでした。ビールとか飲んでいたのでその分は順当にマイナスです。

確か1万5千人ぐらい着ているらしかった。阪神に競馬を観に行くときは大体、重賞のない、穏やかな時に行ってノンビリしているので、久しぶりに人の多い競馬場だった。

競馬が終わったので、桶狭間を観に行く。

桶狭間古戦場趾は公園になっていて、家族連れが昆虫採集していた。お母さんがすぐに虫を捕まえてスゲーって言われていた。

今川義元さんの本陣跡。奥が普通の家なので、静かに通りましょう。

ちなみに桶狭間のあたりはすごいアップダウンが激しい住宅街なので、あんまり夏場の真っ昼間に歩き回るところではない気がする。

織田信長さん(左)と今川義元さん(右)

この日は三河安城で1泊しました。東横INNで「どうする家康」の本能寺回を観て、Twitterを見てると

というtweetがあり、予定にはありませんでしたが、行くことにしました。

7/24

岡崎公園に行って、東照公産湯の井戸などを観る。神君になると産湯のもとまで後生に伝えられる。

岡崎公園にある東照公産湯井

インスタグラム(Instagram)かと思ったらieyasutokugawa(家康・徳川)

岡崎公園にあるieyasutokugawaの看板。

岡崎公園の中には家康さんと本多忠勝さんの像がありました。

岡崎公園徳川家康公像

青年期に書道をやっていたので、ギリギリ「本多平八郎忠勝公」って書いてあるな。とわかる。兜の装飾で分かれや、という話かもしれない。

「どうする家康」岡崎大河ドラマ

ドラマ館はこういう建物でした。中身の撮って良いところは撮影したけど、個人のブログに載せて良いのかよく分からないので、カット。岡崎のドラマ館は、上の写真の通り、ドラマ館として運用する前は「三河武士のやかた家康館」だったので、そこの展示もあったのかな。というところ。ちなみに入場すると本多平八郎忠勝役の山田裕貴さんのお出迎えボイスが聴けます。展示内容では榊原小平太(康政)の初期の鎧、いわゆる「無課金装備」が見れて良かったです。

ドラマ館を見終わったので、岡崎市美術博物館に行こうとしたところ1時間に1本しかないバスがタイミング悪く、行ってしまったばっかりでした。ちょっと調べたら東岡崎駅の駅前にレンタサイクルがあり、去年北九州で使ったのと同じ業者なので、これ幸いと自転車で行くことにした。Google先生曰く40分。まあ大丈夫だろうと。

ikatake.hateblo.jp

で、行ってみて判ったことが2つありました。1つは岡崎市美術博物館に行くまでは結構坂道を登る必要があるということでした。もう1つは月曜日は休館日だったということでした。結果的に1時間半ぐらいサイクリングしただけに終わりました。大河ドラマ館は基本的に無休でやっているので、なんとなくそれと同じ認識で岡崎市美術博物館を捉えてしまったところが、今回の敗因だったと思います。なんとかして岡崎市美術博物館のどうする家康展にリベンジしたい。今度はバスで行きたい。ちなみに道に迷っている最中に撮影した夏っぽい写真です。

岡崎市美術博物館が休館なのを知っていたら、ドラマ館+岡崎城のチケットにしておいて岡崎城に入った方が良かったかもしれない。そんなことを考えながら浜松に移動しました。

浜松駅前には「出世大名家康くん」がお出迎え。なんとなく愛・地球博のマスコットキャラクターを思い出しました。丁度お昼の時間帯だったので、汗をかいたこともあり、つけ麺を食べ、スープ割りを飲み干しました。

浜松駅からは遠州電鉄バスで移動しました。

どうする家康ドラマ館 浜松への行き先案内板

浜松と後の静岡もそうでしたが、結構、地下道が多い印象でした。車中心社会なのでしょうか。

浜松城

浜松城公園の中にドラマ館があります。浜松のドラマ館の展示内容では武田関連が良かったですね。阿部寛さんの演じる武田信玄の衣装や武田軍の旗が展示されている一角はとても威圧感がありました。

浜松城公園にある「若き頃の徳川家康公」像

浜松では浜松城天守にも入りました。

浜松城天守よりどうする家康ドラマ館の方向

浜松城は時代によって増築されてきた歴史があるとのこと。戦後の復元天守は昔の規模よりは少し小さいとのこと。あと400年前の石垣がそのまま残っていてすごい。

浜松城の石垣。浜松市の「これは、約四百年前の築城の頃の面影を残す貴重な石垣です。登ったり、石を引き抜くことは絶対にしないでください。」と記載された看板がある。

個人的には2014年に復元された天守門が良かったです。昔の作り方を参照しつつ、昔の作り方では今の建築基準を満たさないので、基礎の部分は現代のやり方で…という、紹介ビデオを興味深く観ました。

浜松は餃子が名物らしいのでいただきました。この日は浜松の東横INNで宿泊しました。

これは東海・北陸限定らしいダルマサワーとのことです。

7/25

静岡に移動して、ドラマ館に行く前に駿府城公園に行きました。駿府城公園のすぐそばに静岡県庁があり、アングルによってはちょっと面白い写真が撮れてしまう。

深い堀の先にある静岡県

「これが新しい駿府城だよ。今も日本では堀に囲まれた城の中で政を行っているんだ」と何も知らない海外の人に言ったら信じるかもしれない。昔から政務の中心であったお城の近くに県庁やら、政令指定都市の市庁舎をおくのは間違ってないのですが…。

駿府城公園でも徳川家康さんの像を観ることができます。ちなみに大河ドラマ館に行く人は先にこの像を観ておいた方が良いと思います。

駿府城公園にある「徳川家康公之像」

駿府城公園では現在進行形での天守台の発掘現場を観ることができます。岡崎・浜松のような復元天守に入ることはできませんが、発掘現場を観ることができるのも、なかなかできないと思いますので、これも興味深いものでした。(この暑さで発掘作業をされている方も、かなり大変そうではあります。)

駿府城公園の天守台の発掘現場

駿府城公園を見て、静岡浅間神社にあるドラマ館へ。駿府…ではなくて静岡のドラマ館は今川関連の展示が目をひきました。今川義元さん、今川氏真さんの衣装や采配などの展示がありました。家康と氏真が瀬名さんを巡って勝負したときの槍もありました。

ドラマ館に入って松本潤さんからお出迎えの映像があった後に、駿府城公園の家康さんの像をデカくした立体映像が投影されて、なかなか迫力がある。

全体的なドラマ館の感想

どのドラマ館でも4Kシアターで、家康役の松本潤さんがそれぞれの場所に対しての家康としての思いを語るシーンがあって面白い。ほとんど家康にのめり込んでいる気がする。

あと、松本潤さんが各地の史跡や400年前から続く職人さんを訪ねたりする写真コーナーがあって良かった(勿論撮影禁止)。

各ドラマ館で共通してるのは、人物紹介パネルの説明文と、役者さんのサインあたり。今後、ストーリーにあわせてドラマ館の内容も変化があると思うし、内容も各ドラマ館で特色がある構成になると思われます。見る時間としては大体1時間から1.5時間ぐらいです。

 

 

 

 

*1:会社で有給を取る日をまとめている。なお、2019年度より有給を5日取得させる事が会社の義務になりました。詳しくは厚生労働省の記事 https://jsite.mhlw.go.jp/tokyo-roudoukyoku/newpage_00289.html を読んでください。

*2:共通項目もあります。後述参照